石綿
アスベストのこと。「イシワタ」と読むが「セキメン」と読む場合もある。
成型板
セメント、けい酸カルシウムなどに補強繊維材を混合して成形したもの。
耐火被覆
鉄骨の梁や柱などの構造材を耐火性の高い材料で覆うこと。
中皮腫
肺を取り囲む腹部や胸壁の内側を覆う腹膜や心臓及び大血管の起始部を覆う心膜等にできる悪性の腫瘍。
石綿(アスベスト)肺
肺が線維化してしまう肺線維症の一つで、アスベストが原因の肺線維症。
グラスウール
ガラスが原料の人工の鉱物繊維。断熱材や吸音材として使用される。
ロックウール
岩石が原料の人工の鉱物繊維。岩綿ともいう。断熱材や吸音材として使用される。
特定建築材料
吹付け石綿、石綿を含有する断熱材、石綿を含有する保温材、石綿を含有する耐火被覆材。
アスベスト含有吹付け材
アスベストの吹き付けがされた建築材料。経年劣化で繊維の飛散の可能性があり、健康被害の危険性が高い。
アスベスト含有成形板
工場で製造された建築材料。硬く強度があり、経年劣化は比較的少ないとされている。
石綿障害予防規則
平成17年に建築物の解体等の作業における石綿ばく露防止対策等について規定。通称「石綿則」。平成26年にアスベスト(石綿)除去等に係る措置や建築物に使用されている石綿含有保温材等の管理の規制が強化され、アスベスト(石綿)除去業務での労働者の技術指針(公示第21号)が新たに制定された。
労働安全衛生法
労働者の安全と健康を確保し、職場環境を快適にすることを目的とする法律。 通称「安衛法」。細かいことは「労働安全衛生規則」(安衛則)で規定している。
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大気汚染防止法
昭和43年に大気汚染に関して、国民の健康を保護するとともに、生活環境を保全することなどを目的として制定。アスベスト(石綿)を「特定粉じん」とし、基準を守る必要が規定されている。
建築基準法
建築物を建てる際において、建築物の敷地・設備・構造・用途についてその最低基準を定めた法律。前身は市街地建築物法。アスベスト飛散のおそれのある建築材料の使用が規制されている。
石綿作業主任者
労働安全衛生法に定められた作業主任者(国家資格)のひとつであり、石綿作業主任者技能講習を修了した者の中から事業者により選任される。アスベスト除去等の処理作業を行う事業者は「石綿作業主任者」を選任する義務がある。
作業レベル
アスベスト(石綿)含有建材を使用する建築物の解体・改修作業のレベル。発じん性(飛散性)にによってレベルが1~3まで設定されており、アスベスト除去に必要な対策が変わる。
工事計画書
作業レベル1で提出が義務づけられている届出。工事開始前14日前までに所轄の労働基準監督署長宛に提出。
建築物解体等作業届出書
作業レベル1・2で提出が義務づけられている届出。工事開始前に所轄の労働基準監督署長宛に提出。
特定粉じん排出等作業実施届出書
作業レベル1・2で提出が義務づけられている届出。工事開始14日前までに各都道府県知事宛に提出。
除去工法
アスベスト処理工法の一つで、建物に使われているアスベストを完全に除去し、新たな非アスベスト素材の建材と入れ替える工法。別名、リムーバル工法。詳しくは下記参照。
囲い込み工法
アスベスト処理工法の一つで、アスベストの表面に固化剤を吹き付けて、粉じんを封じ込めてしまう工法。別名 カバーリング工法。詳しく下記参照。
封じ込め工法
アスベスト処理工法の一つで、既存の特定建築材料はそのまま残し、アスベストが吹付けられている個所を、非アスベスト建材で覆ってしまう方法。別名、エンカプスレーション工法。詳しくは下記参照。
セキュリティゾーン
アスベスト(石綿)解体のために隔離されているスペースと外部との間に設けられているスペース。作業内のアスベスト粉じんが漏れないよう、作業場に隣接して設置される。「前室」「洗身室」「更衣室」の順に配置されている。
エアシャワー
アスベスト繊維を吹き飛ばし、アスベスト汚染されている空気を清浄空気に変換する装置。セキュリティゾーンに設置し、アスベスト処理作業場から退出する際に使用される。
負圧集じん装置
アスベスト除去のために隔離した作業場を負圧に保つ装置。アスベスト(石綿)濃度を低下し、空気を外に逃がさないために、大気汚染防止法の作業基準によって設置が義務付けられている。定期的な点検修理が必要。
負圧集じん・排気装置の点検修理については下記参照。
HEPAフィルタ
負圧集じん・排気装置、高性能真空掃除機、エアシャワーの最終ろ過層として使用されているエアフィルタ。HEPAとは、「High Efficiency Particulate Air filter」の略。
グローブバック
腕を入れるためのグローブと一体化したポリエチレンシートの隔離養生用の袋。外部からのアスベスト除去作業が安全におこなうことができる。
廃棄物処理法
正式名称は「廃棄物の処理及び清掃に関する法律」。生活環境の保全と公衆衛生の向上を目的とした法律。アスベスト(石綿)は、特別管理産業廃棄物として厳しく規定されている。
特別管理産業廃棄物管理責任者
特別管理産業廃棄物の廃棄を遂行する責任者。排出状況の把握、処理計画立案、処理の実施を廃棄物処理法に基づいて適正に遂行する責任を負う。
特別管理産業廃棄物
廃棄物処理法で「爆発性、毒性、感染性その他の人の健康又は生活環境に係る被害を生ずるおそれがある性状を有する廃棄物」を特別管理一般廃棄物と特別管理産業廃棄物として規定。通常の廃棄物よりも厳しい規制が行われる。