アスベストの基礎知識

事前調査のポイント

アスベスト事前調査が必要なのは?

建物の解体や改修をする場合「アスベスト事前調査」が法律で定められている

使用中の建物にアスベストを含む吹付剤の使用規制がある

建物の売買や貸借をする場合もアスベスト使用規制がある

アスベスト事前調査とは?

アスベスト(石綿)による健康障害を防止するため、使用されている建材のアスベスト(石綿)有無を判断するために行う調査。工事を実施する時は、事前調査が義務付けられています。

発注者が知っておくべきポイント

石綿障害予防規則第3条によって、事前調査の実施義務は「施工者」 

事前調査は、解体だけでなく改修工事もすべての建材が対象 

各建材のアスベスト(石綿)が「含有されていない証明」を行っていく

解体等を伴わないと確認困難な箇所は、施工開始後に石綿含有建材の有無を確認

発注者や請負人が事前調査を行っても「施工者」は調査結果に不明点があれば自ら事前調査を行う必要有

書面調査・現地調査でアスベスト(石綿)の有無が不明の場合、「石綿なし」にはならない

大気汚染防止法で義務付けられている事前調査は、石綿障害予防規則の事前調査と兼ねて実施してもよい石綿障害予防規則第3条によって、事前調査の実施義務は「施工者」

事前調査の概略


引用:厚生労働省「石綿飛散漏洩防止策徹底マニュアル」

改修工事も事前調査の対象

例)梁、柱を利用した耐震補強工事の場合、梁や柱の周辺の吹付け材耐火被覆板等アスベスト(石綿)について事前調査が必要。

参考:厚生労働省「石綿飛散漏洩防止対策徹底マニュアル」

アスベスト事前調査概要

石綿障害予防規則第3条で、一次調査と二次調査の必要性が定義されています。

一次調査

設計図書等をもとに、アスベストを使用した建材がないかどうかを調査します。

二次調査

目視等をもとに現地調査を行い、不明場場合は分析調査を行います。

アスベスト事前調査の流れ

引用:厚生労働省「石綿飛散漏洩防止策徹底マニュアル」

一次調査

  • 書面調査

アスベスト処理事前調査《一次調査》について詳しく>>

二次調査

  • 現地調査
  • 試料採取
  • 分析書面調査

アスベスト処理事前調査《二次次調査》について詳しく>>

石綿障害予防規則のほか、大気汚染防止法でも事前調査が義務付けられていますが、大気汚染防止法の事前調査は、石綿障害予防規則3条の事前調査と兼ねて実施しても差し支えありません。

アスベスト事前調査関係法規

解体や改修時に関する規制

石綿障害予防規則 第3条

アスベスト使用有無の調査義務

石綿障害予防規則 第8条
大気汚染防止法 第18条17

工事の発注者(通常は建物の所有者)が
アスベスト使用状況の情報を施工業者に提供する義務

大気汚染防止法 第18条の17

発注者がアスベストを含む吹付材または保温材等があるかどうかの調査義務

大気汚染防止法第 18条の15

工事の届け出を発注者(通常は建物の所有者)が行う義務

建物使用中の規制
(アスベストを含む吹付剤がある場合)

石綿障害予防規則 第10条
建築基準法 第10条・第28条の2

傷みがひどい場合、アスベスト飛散防止の為、
除去・封じ込め・囲い込み等の措置の義務

石綿障害予防規則 第10条

天井裏で空調・電気工事を行う場合、工事業者に
吹き付け材にアスベストが含まれていることを通知する義務

建物の売買・貸借時の規制

宅地建物取引業法 第35条

アスベスト調査が行われてる場合は、契約時に結果を報告をする義務

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